時代に翻弄されるエンジニアのブログ

ゲームプログラマをやっています。仕事やゲームや趣味に関してつらつら書きたいと思います。

開発時のコミュニケーションについて思ったこと

こんにちは、takuです。

リモートワークが当たり前になった今、画面の向こう側にいるチームメンバーとの距離感をどう測るか。これは技術的な課題よりも、よっぽど難しい問題だと感じることがありました。

今日は、最近あった「チャットコミュニケーション」でのちょっとした失敗と、そこから考えたことを書いてみようと思います。

沈黙というノイズ

先日、本番環境でちょっとしたトラブルがあり、急ぎの対応が必要になりました。
自分は原因の当たりをつけ、担当のエンジニアにチャットを送りました。「このエラーログ、〇〇周りの変更が影響してそうなんですが、確認お願いできますか?」

Slackのステータスはアクティブです。しかし、返信は返ってきません。
「忙しいのかな」「今調べてくれているのかな」
そう思いながら、自分も別の可能性を探りつつ待つことにしました。

10分、20分。反応はありません。
既読がついているのかどうかもわからないテキストチャットの無機質さが、じわじわと焦りを増幅させていきます。
しびれを切らして、直接席(といってもオンライン通話ですが)に聞きに行きました。

「お疲れ様です。チャット見てもらえましたか?」
返ってきた言葉に、自分は少し固まってしまいました。

「見ましたよ。でも、そちらで調査を進めているんだと思っていました。それに、あのログだけだとこっちでは何もわからないので」

「伝わっている」という幻想

その瞬間、頭の中で何かが崩れるような感覚がありました。
自分は「調査をお願いした」つもりでした。相手は「報告を受けた」だけだと思っていました。
そして、「わからないから動けない」という状態だったのに、それを伝えることもしなかったのだと気づきました。

「わからないなら、わからないと言ってほしかった」
「調査していると思っていたなら、そう確認してほしかった」

喉まで出かかった言葉を飲み込みながら、自分もいろいろ反省しました。
これは相手だけのせいではありません。自分の投げ方も悪かったのかもしれません。でも、それ以上に「チャットも会話である」という認識が共有できていなかったことが、何より悔しかったです。

スタンプ一つが救うもの

オフィスで隣に座っていれば、「これ見て」と声をかけ、「え、わかんないっすね」と即座に返ってきます。その一瞬のやり取りで、ボールがどこにあるのか、次に何をすべきかがだいたい見えてきます。

リモートでは、その「空気感」がありません。だからこそ、意識的にシグナルを出す必要があります。

「見ました(👀)」のスタンプ一つ。
「確認します(🫡)」のリアクション。
あるいは、「ごめん、今手が離せない」「情報が足りなくてわからない」という短いテキスト。

それがあるだけで、相手は「無視されているわけではない」「ボールは受け取ってもらえた」と少し安心できます。
レスポンスを早くすることは、単なる効率化ではありません。相手の時間を尊重し、不安を少しでも減らすための、エンジニアとしての「優しさ」や「マナー」なんだろうなと感じました。

議論を前に進めるために

通知の仕組みを整えたり、デイリースクラムで顔を合わせたり、仕組みで解決できることも多いです。
けれど、根本にあるのは「チャットツールもまた、人と人とのコミュニケーションの場である」という理解だと思います。

画面の向こうにいるのは、APIサーバーではなく、感情を持った人間です。
投げっぱなしのリクエストではなく、キャッチボールをしたいと自分は思います。

「わからない」と言うことは、恥ずかしいことではありません。
一番怖いのは、沈黙によってチームの足が止まってしまうことなのかなと思いました。